日当たりが良いのに暗かった築58年のマンションを明るくリノベーション

先代オーナー様が現オーナー様の居住用にと半世紀前に購入された区分マンション。現オーナー様がご自宅購入後は長く賃貸に出されていた思い入れある物件のリノベーションをご依頼いただきました。
売却あるいは賃貸用に持ち続けるかお悩み中でしたが、どちらにも需要があるよう自由に提案してほしいとのご要望です。

DATA

  • 所在地:東京都M区
  • 種別:マンション(区分)
  • 構造:RC(鉄筋コンクリート)
  • 築年数:1966年12月 (築58年)
  • 対象面積:29.2㎡
  • 間取り:1DK→1DK(1LDK)
  • 工期:3か月
  • 費用:

間取り

リノベーションのポイント

リフォームの履歴はあるとのことで、和室は既に洋室化されていたものの、キッチンは瞬間湯沸かし器で、浴室もバランス釜の在来タイプ。居室は歪んだコンクリート壁にクロス直貼り、掃き出し窓はがたついて開きにくくなった鉄のサッシ、といったことから、スケルトンにして一から造作を行いました。

まずは新築当時からの鉄の給排水管とガス管を新しく引き直し、瞬間湯沸かし器とバランス釜に代えて追い炊き機能の付いた給湯器をベランダに設置。配管工事の後に床を下地から作り直しました。
居室のコンクリート壁には間柱を立てて石膏ボードを貼ることで壁面の歪みを直し、断熱も。スチールサッシはアルミサッシに変えてスムーズになり、隙間風も入らなくなりました。


DKと洋室はフラットにつなげて引き戸で仕切ることもできるように

スチールサッシはスムーズなアルミサッシに入れ替え

ベランダにあった洗濯機置き場は玄関横のスペースに

浴室内のトイレは移動して独立。タンク一体式に

浴室と一体化していたトイレは移動して、ユニットバスと洗面脱衣スペースに作り変え、ベランダにあった洗濯機置き場を室内に入れてユーティリティー設備を居室の手前にまとめました。


バランス釜のお風呂は追い炊き付きのユニットバスに

トイレだったスペースを洗面脱衣室にしました

玄関のすぐ横にあったキッチンは廊下と隔てたDKとして独立。居室と廊下の間に引き込み度を取り付け、玄関を開けた時に室内が見えないように、そして居室に外気が直接入ってこないようにしました。
日当たりの良いベランダ側洋室との間にあった欄間を取り除き、天井までの間仕切り引き戸を設置しました。これで奥の部屋までお日様が届きます。南に向いた部屋なので、冬でも晴れた日には室内温度24~25℃になりますから暖房要らずですね。


部屋の間にあった欄間は撤去して手前の部屋まで日が差し込むようにしました。

廊下との間には引き込み扉を設置。キッチンは居室側に

天井が低めでコンクリートスラブにモルタルを打っただけのものだったのでダウンライトの埋め込みは断念し、代わりにライティングレールを設置してLEDスポットライトを取り付けました。ダウンライト以外にシーリングライトを付けることもできますし、レール内の好きな場所に取り付けられるので、住む人の個性で明かりを楽しめます。

リノベーションの効果

リフォームやリノベーションを行った建物内の他の区分と比較して4割以上も査定が低かった本物件ですが、リノベーションを行ったことで資産価値が上がり築年数にしては高めの査定になりました。当面は賃貸物件として所有継続されるとのことです。